＊トルコ（共和国）

アジア州(しゅう）の西(にし）アジアとヨーロッパ州(しゅう）にまたがる，黒海(こっかい）と地中海(ちちゅうかい）に面(めん）する国(くに）。政治体制(せいじたいせい）は共和制(きょうわせい）で，元首(げんしゅ）は大統領(だいとうりょう）。首都(しゅと）：アンカラ，面積(めんせき）：78．4万(まん）km²（2015年），人口(じんこう）：8075万(まん）（2017年），言語(げんご）：トルコ語(ご），クルド語(ご），アラビア語(ご）など，宗教(しゅうきょう）：イスラム教(きょう）など，民族(みんぞく）：トルコ人(じん），クルド人(じん）など。

〔自然(しぜん）のようす〕

国土(こくど）の広(ひろ）い地域(ちいき）をアナトリア高原(こうげん）がしめ，丘陵地(きゅうりょうち）が広(ひろ）がる。北部(ほくぶ）と南部(なんぶ）に山脈(さんみゃく）が連(つら）なる。高原部(こうげんぶ）は内陸性気候(ないりくせいきこう），海岸部(かいがんぶ）は地中海性気候(ちちゅうかいせいきこう）に属(ぞく）する。地震(じしん）が多(おお）い。

〔あゆみ〕

古代(こだい）からさまざまな民族(みんぞく）の興亡(こうぼう）の地(ち）となり，11世紀(せいき）にはセルジューク朝(ちょう）がおこった。13世紀末(せいきまつ）におこったオスマン帝国(ていこく）はアジア・ヨーロッパ・アフリカにまたがる大帝国(だいていこく）をきずいたが，その後(ご）おとろえ，19世紀(せいき）にはヨーロッパ列強(れっきょう）の干渉(かんしょう）を受(う）けた。1919（大正(たいしょう）8）年にムスタファ＝ケマルの指導(しどう）のもとトルコ革命(かくめい）がおこり，1923年に共和制(きょうわせい）のトルコ共和国(きょうわこく）になった。

〔産業(さんぎょう）のようす〕

黒海(こっかい）・エーゲ海(かい）沿岸(えんがん）ではタバコ・綿花(めんか）・ブドウ・オリーブなどの栽培(さいばい），高原(こうげん）では小麦栽培(こむぎさいばい）と牧羊(ぼくよう）が行(おこな）われている。鉄鉱石(てっこうせき）・石炭(せきたん）・石油(せきゆ）などを産出(さんしゅつ）し，重化学工業(じゅうかがくこうぎょう）が発達(はったつ）しているが，繊維(せんい）・食品(しょくひん）など軽工業(けいこうぎょう）も発達(はったつ）している。機械類(きかいるい）・自動車(じどうしゃ）・衣類(いるい）・食料品(しょくりょうひん）などが重要(じゅうよう）な輸出品(ゆしゅつひん）となっている。

〔社会(しゃかい）のようす〕

ドイツなど，西(にし）ヨーロッパへの出(で）かせぎ者(しゃ）が多(おお）い。

〔日本との貿易(ぼうえき）〕

トルコから日本への輸出(ゆしゅつ）：衣類(いるい）と同付属品(どうふぞくひん），紙巻(かみまき）たばこ，野菜(やさい）と果実(かじつ）など。

トルコの日本からの輸入(ゆにゅう）：一般機械(いっぱんきかい），電気機器(でんききき），鉄鋼(てっこう）など。（2015年）

〔国名(こくめい）の由来(ゆらい）〕

この国(くに）の人口(じんこう）のほとんどをしめるトルコ人(じん）（チュルク族(ぞく））の名(な）による。

〔国旗(こっき）の由来(ゆらい）〕

フィリッポス2世(せい）の時代(じだい）のマケドニアにイスタンブールが攻(せ）められたとき，三日月(みかづき）の光(ひかり）で城内(じょうない）への侵入(しんにゅう）をくいとめることができたという故事(こじ）による。