トンネルこうか【トンネル効果】 粒子(りゅうし)が運動するとき,粒子(りゅうし)のもつ全エネルギーは位置(いち)エネルギーと運動エネルギーとの和であるから,古典(こてん)力学では,粒子(りゅうし)のもつエネルギーが位置(いち)エネルギーより小さいときは,粒子(りゅうし)は位置(いち)エネルギーの壁(かべ)を通りぬけることはできない。量子(りょうし)力学では,確率的(かくりつてき)にその壁(かべ)をこえた粒子(りゅうし)の存在(そんざい)があたえられる。この現象(げんしょう)をトンネル効果(こうか)という。◇原子核(かく)からα粒子(アルファりゅうし)が飛(と)びだすα崩壊(アルファほうかい)や,電界をかけた固体(こたい)表面から電子が飛(と)びだす冷陰極(れいいんきょく)放出などの現象(げんしょう)は,トンネル効果(こうか)として説明(せつめい)される。