なかはままんじろう【中浜万次郎】 (1827〜1898)江戸(えど)時代末期(まっき)の漂流民(ひょうりゅうみん)で,のち幕臣(ばくしん)。土佐(とさ)国(高知(こうち)県)の漁師(りょうし)の子に生まれ,1841年,漁(りょう)のさなか暴風雨(ぼうふうう)にあって遭難(そうなん)。運よくアメリカ船にすくわれ,船長の好意(こうい)でアメリカ本国で教育を受け,ジョン万次郎(まんじろう)とよばれた。1851年に帰国し,やがて幕府(ばくふ)にめしかかえられて外交文書の翻訳(ほんやく)に従事(じゅうじ)。1860年には遣外使節(けんがいしせつ)にしたがって再度(さいど)アメリカにわたり,通訳(つうやく)をした。明治維新(めいじいしん)後は開成(かいせい)学校(今の東京(とうきょう)大学)の教授(きょうじゅ)となった。