なわやすし【名和靖】 (1857〜1926)明治(めいじ)・大正(たいしょう)時代の昆虫(こんちゅう)学者。美濃(みの)国(岐阜(ぎふ)県)で生まれた。昆虫(こんちゅう)学をこころざし,一時教職(きょうしょく)につきながら研究をつづけたが,この研究が単(たん)に個人(こじん)の趣味(しゅみ)だけではなく,社会的(しゃかいてき)にきわめて大切な事業であると感じて,1896(明治(めいじ)29)年,岐阜(ぎふ)市京(きょう)町に昆虫(こんちゅう)研究所を創立(そうりつ),1911(明治(めいじ)44)年に,岐阜(ぎふ)公園に移転(いてん)した。その後,記念昆虫(きねんこんちゅう)館,昆虫博物(こんちゅうはくぶつ)館を設立(せつりつ)し,昆虫(こんちゅう)学の普及(ふきゅう)にもつとめた。名和靖(なわやすし)は,ギフチョウの発見者として有名で,シロアリ防除(ぼうじょ)の研究にも多くの功績(こうせき)をあげた。