化学式 CO2 炭素および炭素の化合物が完全燃焼したときや,動植物の呼吸のときなどにできる気体。炭酸ガス・無水炭酸ともいう。
製法
石灰石などの炭酸塩に酸をくわえると発生する。また炭酸水素ナトリウムを熱すると得られる。
コーチ
実験では,ドライアイス・炭酸飲料水から採集することができる。
性質
無色・無臭で,それ自身燃える性質も,ほかのものが燃えるのを助ける性質もない。石灰水に入れると,炭酸カルシウムができて白くにごる。水によくとけ,水溶液は,ふつう炭酸水とよばれ,弱酸性を示す。水酸化ナトリウムや水酸化カリウムなどの溶液には,とくに吸収されやすい。圧力をくわえるとたやすく液体となる。固体はドライアイスという。
環境への影響
近年,石油や石炭の大量消費などにより大気中の二酸化炭素の濃度が増加している。これは地球の温室効果を強め,地球温暖化という問題をひきおこす。そのため,炭素の含有量の少ない燃料への転換,エネルギーの効率的活用,二酸化炭素の吸収源となる植物や熱帯林の保護など,各国の行動計画が強くもとめられている。
用途
ドライアイスの製造,清涼飲料水の原料,消火器などの消火剤に用いられる。
コーチ
地表の乾燥空気中に体積で約0.04%存在し,植物はこれを利用して光合成を行っている。