にしだきたろう【西田幾多郎】 (1870〜1945)明治(めいじ)〜昭和時代前期の哲学(てつがく)者。石川(いしかわ)県の生まれ。東京帝国(ていこく)大学(現在(げんざい)の東京大学)の哲学選科(てつがくせんか)を卒業(そつぎょう)し,山口(やまぐち)や金沢(かなざわ)の高等学校で教えたのち,京都帝国(きょうとていこく)大学(現在(げんざい)の京都大学)の教授(きょうじゅ)となった。1911(明治(めいじ)44)年に『善(ぜん)の研究』をあらわし,日本に古くからつたわる仏教(ぶっきょう)と儒教(じゅきょう)に近代的(きんだいてき)な西洋の哲学(てつがく)を統合(とうごう)して,「西田哲学(にしだてつがく)」とよばれる独自(どくじ)の哲学体系(てつがくたいけい)をうちたてた。◇1940(昭和15)年に文化勲章(くんしょう)を受章。