にったじろう【新田次郎】 (1912〜1980)昭和時代の小説(しょうせつ)家。長野(ながの)県に生まれる。満州(まんしゅう)(今の中国東北区)中央気象台(きしょうだい)などをへて気象庁(きしょうちょう)に勤務(きんむ),富士山頂(ふじさんちょう)のレーダー建設(けんせつ)などに力をつくした。1955(昭和30)年『強力伝(ごうりきでん)』で第34回直木賞(なおきしょう)を受賞(じゅしょう),以後(いご),自然(しぜん)と人間のたたかうすがたをテーマとした山岳小説(さんがくしょうせつ)に新境地(きょうち)を開いた。おもな作品に『八甲田(はっこうだ)山死(し)の彷徨(ほうこう)』『聖職(せいしょく)の碑(いしぶみ)』『武田信玄(たけだしんげん)』などがある。