のうし【直衣】 平安時代以降(いこう),天皇(てんのう)・皇族(こうぞく)をはじめ身分の高い貴族(きぞく)が用いた平常(へいじょう)服。正式には冠(かんむり),略式(りゃくしき)には烏帽子(えぼし)をつけ,指貫(さしぬき)(はかま)・檜扇(ひおうぎ)などとともに着用した。平安時代中期以降(いこう)は下級の役人も着用するようになり,許可(きょか)があれば,高官(こうかん)は直衣(のうし)で宮中に参内(さんだい)できた。◇本来,束帯(そくたい)に対するただ(直)の装束(しょうぞく),つまり略服(りゃくふく)の意。