のうめん【能面】 能(のう)のシテ方(主役)が役がらによって用いる仮面(かめん)。種類(しゅるい)は翁(おきな)や老人(ろうじん)の面,神・男・女・幽霊(ゆうれい)・般若(はんにゃ)・鬼畜(きちく)の面など60種以上(しゅいじょう)あり,300以上(いじょう)の役がらに用いられ,喜怒哀楽(きどあいらく)のいずれの変化(へんか)にも応(おう)じられるような表情(ひょうじょう)をもっている。面の形式はだいたい室町(むろまち)時代から安土桃山(あづちももやま)時代にかけて完成(かんせい)し,今日つたわっている能面(のうめん)の原型(げんけい)は室町(むろまち)時代のものがほとんどである。◇狂言(きょうげん)で用いられる仮面(かめん)(武悪(ぶあく)・福の神・恵比須(えびす)など)はとくに狂言(きょうげん)面という。