のむぎとうげ【野麦峠】 長野(ながの)・岐阜(ぎふ)の県境(けんきょう),飛騨山脈(ひださんみゃく)南部にある峠(とうげ)。標高(ひょうこう)1672m。古くから信濃(しなの)・飛騨(ひだ)両国をむすぶ重要(じゅうよう)な交通路であり,信州街道(しんしゅうかいどう)の難所(なんしょ)だった。明治(めいじ)・大正時代,信州(しんしゅう)(長野(ながの)県)諏訪(すわ)地方の製糸(せいし)工場へ糸ひきに行く飛騨(ひだ)(岐阜(ぎふ)県)の娘(むすめ)たちの吹雪(ふぶき)の峠越(とうげご)えがくりかえされた。◇峠付近(とうげふきん)には,信州(しんしゅう)に出かせぎ中に病にたおれ,飛騨(ひだ)に帰る途中(とちゅう)この峠(とうげ)で息を引きとった政井(まさい)みねを記念(きねん)した碑(ひ)がたつ。