長野県と岐阜県の境にある乗鞍岳の摩利支天岳(標高2876m)山頂にある,国立天文台の太陽コロナの観測所。3台のコロナグラフによって,太陽の大気であるコロナ,プロミネンス(紅炎),フレアなどを専門に観測する施設。1949(昭和24)年に東京大学東京天文台の付属施設として設置され,50年から観測開始。日本のコロナ観測の拠点として,きびしい自然環境のなか職員が泊まりこみで50年近く通年観測が続けられてきたが,1998(平成10)年,通年観測を中止。施設の老朽化のため,2009(平成21)年10月いっぱいで運用を終了し,2010年3月31日に閉鎖。