*ノルマントンごうじけん【ノルマントン号事件】 1886(明治(めいじ)19)年,紀州沖(きしゅうおき)でおこった海難事件(かいなんじけん)。同年10月24日,イギリスの貨物(かもつ)船ノルマントン号が難破(なんぱ)したとき,船長ドレーク以下(いか)のイギリス船員26人は救命(きゅうめい)ボートに乗りうつって救助(きゅうじょ)されたが,日本人乗客25人は船中にのこされ水死した。事件(じけん)の審理(しんり)は領事裁判権(りょうじさいばんけん)によってイギリス領事(りょうじ)が行い,イギリス人の全員無罪(むざい)が決定(再審(さいしん)で船長だけ禁錮(きんこ)3か月),日本国民(こくみん)をふんがいさせた。コーチ この事件(じけん)をきっかけに,領事裁判権(りょうじさいばんけん)の撤廃(てっぱい)をもとめる条約改正(じょうやくかいせい)の動きがいっそう高まった。