パイプに送風していろいろな音を出す大じかけのオルガン。楽器中,最大の規模をもつ。西洋でオルガンといえば,ふつうこれをさす。風の力で笛を鳴らす構造で,起源は古くギリシャ神話にでてくる「パンの笛」に始まるといわれ,14〜15世紀ごろには教会音楽に欠かせない楽器となった。19世紀以後飛躍的な発展をとげ,今日,電動式のパイプオルガンの送風装置やけん盤と発音部の連結は,すべて電動式である。また,パイプの数も大オルガンでは1万本前後のものがあり,音域も10オクターブ近くあって巨大な楽器となっている。いろいろな楽器の音色を出すことができるほか,音量の変化も自由にできる。