初夏から晩秋にかけて見える代表的な星座。はくちょう座の十文字の星のならびは「北十字星」とよばれるほどである。肉眼で見える星は約260個(6.5等星まで)で,天の川の中にあり,そのα星デネブはこと座α星のベガ,わし座α星のアルタイルとともに壮大な三角形(夏の大三角)を描く。変光星もひじょうに多い。また,網状星雲,北アメリカ星雲などガス状の散光星雲がある。◇X線源のはくちょう座X-1がブラックホールと考えられている。
コーチ
1975年
夏,デネブの
付近に
新星が
発見され,
話題となった。
肉眼では
見えない。
星座の探し方
8月上旬の0時ごろ,9月上旬の22時ごろ,10月上旬の20時ごろに,はくちょう座の大きな十文字が頭上の真上付近に見える。
星座に関する神話
はくちょう座の大きな白鳥は,大神ゼウスがスパルタの王妃レダに会いに出かけたときに変身した姿とされる。別の神話では,ファエトンという少年が父親アポロンの馬車を走らせているときにエリダヌス川に落ちてしまい,それを見た親友のキクヌスがファエトンの亡きがらを川にもぐってさがすうちに,白鳥の姿に変わってしまったとされている。