江戸時代の幕府と藩による支配体制。第3代将軍徳川家光のころまで(17世紀中ごろ)に確立した。
全国支配のしくみ
幕府は全国を,幕府領と大名領(藩)とに分け,大名にその領地と農民を直接支配する権限をあたえた。このように幕府(将軍)を頂点にして,大名が幕府の命令にしたがいながら,領地と農民を統治した中央集権的な支配体制を幕藩体制という。
幕府による統制
幕府は大名の領国支配をみとめたが,武家諸法度を定めたりして,大名をきびしく統制した。また,武士と百姓・町人の身分制度をしいて,年貢の負担者である農民(百姓)の生活に,さまざまな制約をくわえた。鎖国によって幕藩体制は強化されたが,米が経済の基本となっていたため,商品経済が発達するようになると,農村の自給自足経済がくずれ,さらに富が町人の手に集中すると,幕藩体制の経済的基礎は大きくゆらいだ。