ハーディ(トーマス=) (1840〜1928)イギリスの小説(しょうせつ)家・詩人。イングランド南部のドーセットシャー州に生まれた。美しい自然(しぜん)にめぐまれた故郷(こきょう)の地を舞台(ぶたい)に,近代文明によってしいたげられ,運命にもてあそばれるさまざまな人たちをえがいた。『帰郷(ききょう)』『テス』『日陰者(ひかげもの)ジュード』などの小説(しょうせつ)がある。のちにかれは詩だけを書くようになり,戦争(せんそう)のおろかさを反省(はんせい)させる『覇王(はおう)ら』をはじめ,人間による自然(しぜん)の破壊(はかい)を攻撃(こうげき)する900編(へん)あまりの詩によって,詩人としても高く評価(ひょうか)されている。