火薬類が爆発または燃えるときの光・火の粉・煙・音などを楽しむ目的でつくられるもの。燃焼には硫黄・木炭・赤リン・アルミニウム・マグネシウムなどが,それを燃やす働きをする物質には硝酸カリウム・過塩素酸カリウムが,美しい光をだすためにはストロンチウム(赤)・ナトリウム(黄)・銅(青緑)などの塩類が,煙をだす物質としては,亜鉛華・アントラセンなどが用いられる。
発色のしくみ
ガスの炎に食塩(塩化ナトリウム)をパラパラと落とすと,炎が黄色になる。またカリウム塩を落とすと炎が赤紫色になる。このように金属の化合物を高温に熱すると,熱のエネルギーを吸収し光を放出するので,炎にその金属特有の色があらわれる。花火は,火薬や酸化剤と金属の化合物をまぜて燃焼させ,この炎色反応によっていろいろな色が発色することを利用したものである。