大気中にただよう,粒子径が2.5マイクロメートル(1マイクロメートル=1000分の1mm)以下の小さな粒子のこと。微小粒子状物質。工場や自動車から排気される粉塵,土壌や破壊された建築物の粉塵,海塩粒子,花粉由来やカビの胞子,さらに排気された化学物質や金属物質が大気中で化学反応をおこして微粒子として生成されたものなどがある。PM2.5などの微小粒子は体のなかに入りやすく,呼吸器系や肺の疾患をひきおこす原因物質となる。◇日本では2000年代初めにディーゼル車の排気ガス中のPM2.5の健康被害が問題になり,東京都を中心に排気ガス規制が行われてかなりの部分が改善された。2013年になり中国で大気汚染が急激に深刻となり,PM2.5も偏西風にのって日本に流れてきているため,各自治体では観測体制を強化し,注意をよびかけている。