(1930〜2009)昭和・平成時代の日本画家。広島県に生まれる。15歳のとき被爆。東京美術学校(現在の東京芸術大学)に学び,前田青邨に師事。1953(昭和28)年に日本美術院展に初入選し,以後,院展を舞台に仏教やシルクロードを主題にした作風で活躍する。代表作は「仏教伝来」「入涅槃幻想」など。法隆寺金堂や高松塚古墳の壁画模写に従事するほか,世界の文化遺産の保存・修復にも力をつくした。画業のかたわら,東京芸術大学教授(のちに学長)として後進を育てる一方,日中友好協会会長,日本ユネスコ国内委員会委員長などの要職を歴任した。1998(平成10)年,文化勲章受章。