ふじわらのもとなが【藤原元命】 (10世紀(せいき)ごろ)平安時代中期の中級貴族(きぞく)。987年ごろ尾張守(おわりのかみ)(今の愛知(あいち)県西部をおさめた長官(ちょうかん))となったが,農民(のうみん)を苦しめ,官物(かんぶつ)(公共(こうきょう)のもの)を横取りして私腹(しふく)をこやしたため,郡司(ぐんじ)・農民(のうみん)らに31か条(じょう)の非法(ひほう)を数えあげた訴状(そじょう)で朝廷(ちょうてい)にうったえられ,解任(かいにん)された。この訴状(そじょう)を「尾張国郡司百姓等解文(おわりのくにぐんじひゃくしょうらげぶみ)」という。