1923(大正12)年の関東大震災で東京の多くの小学校が倒壊したため,復興事業の一環として不燃・鉄筋コンクリートの統一規格で建設された小学校校舎。関東大震災によって東京市(都)立小学校の3分の2以上が倒壊・焼失した。そこで1924年から35(昭和10)年にかけて鉄筋コンクリートの統一規格によって117校の小学校が「復興小学校」として建築された。外観デザインは各校にまかされ,住民の避難所となる公園が併設されているものも多かった。新しいものでも建築後85年以上がたっているが,改修などを行い,現在でも九段小,泰明小,広尾小などの十数校が現役の小学校として使用されており,歴史的建造物としても貴重である。◇2010(平成22)年8月,1925年建設の明石小学校の取り壊しがはじまり,建築学会などから惜しむ声があげられた。⇒関東大震災