言葉をなかだちとして人間の生命(思想・行動・感情)を表現するもので,詩・戯曲・小説・評論・随筆など,さまざまな形式がある。文学という言葉は,もともと中国のもので,詩や文章だけでなく,哲学や宗教などをふくめた学芸一般をさした。日本では,江戸時代まではおもに漢文によるものをいったが,1887(明治20)年ごろからヨーロッパの文学作品にならって芸術的な創作(小説・詩歌)をよぶようになった。◇文学作品の形式は大きく,韻文と散文に分けられ,韻文を代表するものは詩,散文を代表するものは小説である。現在の文学では小説がもっとも一般的なものであるが,古典の時代には詩歌が尊重された。小説を例にとっても,純文学と大衆文学,長編小説と短編小説,推理小説・ユーモア小説・少女小説など,分類はきわめて多種多様である。
コーチ
文学の発生には多くの
説があるが,文字に表される
以前の
歌謡は,あきらかに文学の
起源にあたる。やがて読者を
意識した作品がかかれ,
印刷術の
発達とともに広く
普及した。