1989(平成元)年1月8日から現在にいたる,今上天皇の在位している期間。89年の東ヨーロッパ革命,91年のソビエト連邦崩壊による東西冷戦の終結という世界史的な転換期にはじまった時代といえる。国内的にいえば昭和時代末期にはじまったバブル景気が91(平成3)年崩壊,2002〜08(平成10〜16)年,小泉構造改革で一時の回復を見るが,その後はふたたび景気後退,国民のあいだでは経済的格差感が広がった。政治的には94(平成6)年に自由民主党の1党支配だった55年体制が崩壊,連立内閣,短命内閣が続き,2009(平成21)年に民主党を中心とした連立政権が誕生している。93(平成5)年の北海道南西沖地震,95(平成7)年の阪神・淡路大震災,2004(平成16)年の新潟県中越地震,そして11(平成23)年の東日本大震災とそれにともなう福島第1原発事故と大きな災厄にも見舞われている。一方,2000(平成12)年ごろから急速にパソコン,携帯電話が普及し,インターネット利用が一般化したことが,社会や暮らし,ひいては個々人の生活やものの考え方までを一変させた時代といえるだろう。