貿易のバランスが悪いために,貿易黒字国と赤字国の間に生じるトラブル。1969年の繊維摩擦から始まり,鉄鋼・カラーテレビ・自動車とつづいた日本とアメリカ合衆国の間の貿易摩擦も,日本の貿易黒字の減少傾向により,最近では下火となった(2006年の貿易黒字は,1998年の半分に減少)。けれども,いぜんとして日本の輸入規模はアメリカ・ヨーロッパに比べて小さく,これは輸入量に上限を設ける政策などの関税以外の障壁(非関税障壁)であるとして海外からの非難を受けている。また,2001年に行われた措置(国内生産者を保護するため,ネギ・生シイタケ・畳表について,一定のわくを越えた数量について特別な関税をかける)では,中国との間にトラブルを引き起こした。