ほっけきょう【法華経】 大乗仏教(だいじょうぶっきょう)のもっとも重要(じゅうよう)とされる経典(きょうてん)の1つ。妙法法華経(みょうほうほけきょう)ともいう。27章からなり,前半の13章(迹門(じゃくもん))では,仏教(ぶっきょう)帰依(きえ)の手段(しゅだん)と成仏(じょうぶつ)の因縁(いんねん)などがたとえ話で説(と)かれ,後半14章(本門(ほんもん))では,歴史(れきし)上のブッダは方便(ほうべん)のすがたにすぎず,本来の仏(ほとけ)は永遠不滅(えいえんふめつ)と語る。法華経(ほけきょう)のうち「観世音菩薩普門品(かんぜおんぼさつふもんぼん)」は,独立(どくりつ)して『観音経(かんのんきょう)』として広く読まれている。天台宗(てんだいしゅう)は法華経(ほけきょう)をよりどころとして成立(せいりつ)し,日蓮宗(にちれんしゅう)は法華経(ほけきょう)を教えの根本としている。