古代ギリシャの都市国家のこと。ドーリア人の侵入でミケーネ文明がほろんだあとのギリシャでは,紀元前800年ころから各地にポリスが成立した。ポリスは,おもに貴族たちがアクロポリス(とりで・聖所)の丘のまわりに集まり住んで中心市をつくり,ふつう数千から数万人の人口をもつ都市国家で,アテネ・スパルタのほか,全土に数百もあった。王や貴族の特権は弱く,平民の多くは奴隷をもち戦争にも参加する自営農民で,自由や平等の気分があり,民主主義の政治を発達させた。やがて同盟をむすんだポリスのあいだの戦争や貨幣経済の進展で,農地が荒れ,市民の平等がくずれて,ポリスはおとろえた。
コーチ
言葉や
宗教の一体感が,ポリスをこえてギリシャ人をむすんでいた。