まくらことば【枕詞】 昔の和歌や文に見られる修辞(しゅうじ)の1つ。ある特定(とくてい)の言葉にかかる修飾的(しゅうしょくてき)な言葉で,歌の調子をととのえたり,連想(れんそう)の効果(こうか)によって味わいを深めたりする。ふつうは5音からなるが,4音・6音のものもある。用例 「烏玉(ぬばたま)の夜のふけゆけば久木生ふ(ひさきおう)る 清(きよ)き河原(かわら)に千鳥しば鳴く」(『万葉集(まんようしゅう)』)では,「ぬばたまの」が「夜」にかかる枕詞(まくらことば)。◇ほかに「あかねさす」(「日」「紫(むらさき)」にかかる),「青丹(あおに)よし」(「奈良(なら)」にかかる),「白妙(しろたえ)の」(「衣(ころも)」「雪」などにかかる)など。