(1940〜2011)ケニアの環境保護活動家。ケニア中部の農家の娘として生まれる。アメリカで大学を卒業した後,ケニア・ナイロビ大学で獣医学の博士号を取得,1971年からナイロビ大学教授。1977年,土壌の侵食と砂漠化を防止するための植林活動「グリーンベルト」運動を開始。これは貧困に苦しむ女性を動員して,環境保護と収入の向上を両立させようというユニークな活動で,86年にはグリーンベルト・ネットワークとしてアフリカ大陸全土に活動が広まった。2004年,「持続可能な開発,民主主義と平和への貢献」を評価され,環境活動家として史上初のノーベル平和賞が贈られた。2002年に国会議員,2005年にはアフリカ連合経済社会文化会議初代議長。ユニークな発言でも知られ,2005年に日本を訪問した際に出会った「もったいない」という言葉に感銘をうけ,国連委員会でも「MOTTAINAI」を提唱,資源を有効に使い,モノを大切にあつかおうという「MOTTAINAI」キャンペーンを世界各地で展開した。