*みぶんせいど【身分制度】 支配(しはい)階級がその社会を維持(いじ)するために,社会の成員(せいいん)を生まれつき属(ぞく)すべき身分に分けて支配(しはい)した制度(せいど)。古代社会から見られた制度(せいど)であるが,とくにいちじるしいのは封建(ほうけん)社会においてである。日本では,江戸(えど)時代の武士(ぶし)と百姓(ひゃくしょう)(農業や漁業(ぎょぎょう),林業にたずさわる人々)・町人(商人や職人(しょくにん)),およびえた・ひにんなどのきびしく差別(さべつ)された人々をおいた制度(せいど)が典型(てんけい)とされ,四民(しみん)平等となってからも,そのなごりは長くのこっていた。現在(げんざい)でも差別(さべつ)はなくなっておらず,差別解消(さべつかいしょう)のさまざまな努力(どりょく)がつづけられている。