アフリカの北西端にある国。政体は立憲君主制で,元首は国王。首都ラバト。アトラス山脈が走り,国土の大部分が山地。北部は地中海性気候,南部は砂漠気候。海岸地帯で小麦・大麦・トウモロコシ・かんきつ類などを生産。リン鉱石の産出量は世界有数。ほかに鉄・鉛・亜鉛・コバルトなどを産出。工業は食品加工業が中心。古くからベルベル人が住み,7世紀からアラブ人が侵入して混血した。イスラム教徒の王朝が交代をくりかえし,19世紀にヨーロッパ諸国が進出。1912年に国土の大部分はフランス保護領,北端部はスペイン保護領となった。1956年独立。1976年西サハラ北部,1979年には南部も併合。面積:44.7万km2,人口:3195万。
〔国名の由来〕
かつての都マラケシュの名にちなむ。アラビア語で「西の王国」の意。
〔国旗の由来〕
現在の王朝が始まった17
世紀より赤1色だったが,1912年国旗の中央に国の
安泰を
象徴する「ソロモン王の
印章」がくわえられた。