秋の南天に見える星座。黄道12星座の1つ。α星は3等星と4等星からなる肉眼二重星である。紀元前100年ごろには歳差のため冬至点がこの星座にあり,太陽が冬至のころ,この星座にきたので,古代人は「太陽の南の門」や「神々の門」などとよんだ。
〔星座の探し方〕
8月上旬の0時ごろ,9月上旬の22時ごろ,10月上旬の20時ごろに,南の空の中くらいの高さのところに見える。明るい星はないが,小さな星をつないだ逆三角の形をしている。
〔星座に関する神話〕
やぎ座は,上半身がヤギで,下半身(しっぽ)が魚という不思議な姿が描かれている。このヤギは,もとはパンという森と羊と羊飼いの神の姿だったといわれている。パンも参加していたナイル川の川岸でのパーティーに,怪物テュフォンが大あばれで入りこんできた。パンはあわてふためき,ナイル川に飛びこんで逃げる際に,水につかったしっぽだけが魚という姿で逃げることになってしまった。その姿が星座となったといわれている。