雲からふってくる氷の結晶,または氷の結晶がふる現象。水蒸気をふくんだ空気が上昇してひえると,ごく小さい粒を核として氷晶ができる。氷晶の周囲には過冷却水滴(0℃以下でもこおらない水滴)があり,これから蒸発した水蒸気が氷晶について成長し,落下しはじめる。落下の途中でさらに発達して氷の結晶になり,地上に落ちてきて雪となる。地上付近の気温が0℃より高いと,雪は途中でとけて雨となる。雪の結晶は,針状結晶・角柱状結晶・板状結晶・角柱板状組合せ・側面結晶(交差角板)・雲粒付き結晶・不定形・初期結晶(氷晶)に大別される。◇雪の中に強い上昇気流があると,氷晶が何度も上昇や下降をくりかえしながら過冷却水滴をとらえて直径が数cmくらいの大きさに成長して落下してくることがある。これがひょう(雹)である。
コーチ
積雪や降雪の量は雨雪量計,積雪の深さは積雪深計で測定する。また,雪板や雪尺を用いて積雪の深さをはかることもある。