*よみほん【読本】 江戸(えど)時代後半に流行した小説(しょうせつ)の一種(いっしゅ)。絵を主とした草双紙(くさぞうし)に対して,読むことを主とする本という意味。雄大(ゆうだい)な規模(きぼ)と複雑(ふくざつ)な筋(すじ)をもつ空想的(くうそうてき)・伝奇的(でんきてき)な長編(ちょうへん)が多い。滝沢馬琴(たきざわばきん)の『南総里見八犬伝(なんそうさとみはっけんでん)』『椿説弓張月(ちんせつゆみはりづき)』などの歴史(れきし)物,上田秋成(うえだあきなり)の『雨月物語(うげつものがたり)』などの怪異小説(かいいしょうせつ)が有名。