外国に渡って在留し,より進んだ学問・知識・文化などを学ぶこと。また,外国の言語や文化を身につけるために,その国に在留すること。島国の日本では古代から留学が行われ,588年,善信尼一行の当時の百済留学以降,奈良時代〜平安時代の遣隋使・遣唐使には留学生が随行し,大陸の進んだ学問や知識,仏教文化を学び,日本に移植してきた。江戸時代末期,明治時代には,日本の近代化のため,幕府や各藩,明治政府が西欧列強各国に優秀な人材を公費で留学させ,新知識を吸収することにつとめた。第二次世界大戦後は国による官費留学は若手官僚の研修留学のみとなり,民間機関の基金による留学,外国大学との提携留学,奨学金制度による留学が中心になっている。近年では,ワーキングホリデー制度による青年の交流留学のほか,あっせん業者や専門学校を通した私費による語学留学が,いわゆる「留学」の大部分をしめている。