りゅうすいきゃくど【流水客土】 砂(さ)れき質(しつ)の扇状(せんじょう)地などで,流水の運搬(うんぱん)力を利用(りよう)して行う客土(きゃくど)。流水客土の例(れい)としては,富山(とやま)県北東部の黒部(くろべ)川扇状(せんじょう)地で行われた土地改良(かいりょう)工事が有名。黒部(くろべ)川扇状(せんじょう)地はそれまで,水もちが悪く,多くの用水を必要(ひつよう)とした。また水温がひくいので,イネの生育や結実(けつじつ)がよくなかった。そこで,冬の農閑(のうかん)期に,上流の粘土質(ねんどしつ)の赤土を強いポンプの水を使ってくずし,水路に流して下流の水田に運び入れ,水もちをよくした。この結果(けっか),水温も上げることができた。