「地球防衛隊SDGs」第17話解説編「バーチャルウォーターから見える、世界の水問題」
ちょっとむずかしそうだけど、
水のムダづかいがテーマのまんが第17話はコチラ!
海外 から“食 べ物 ”を輸入 する=“水 ”を輸入 している?
ねえ、スモール。
お肉や野菜、果物をつくるためにも“水”が必要なんだよね。
日本はたくさん食料を輸入しているから、実は、海外から“水”を輸入していることになる………って知って、ビックリしたよ。
えっと……その考え方をなんていうんだっけ……?
バーチャ……バーチャル……。
バーチャルウォーター!「仮想水」という言い方をすることもあるよ。
輸入した食料を、もし、すべて自分の国でつくるとしたら、どれくらいの水が必要なのかを計算したものなんだ。
たとえば牛は、穀物を食べて育つよね。
その穀物をつくるには、大量の水が必要で……というふうに考えていくと、牛肉1キロをつくるには、その約20,000倍もの水が必要だといわれているんだ。(※)
20,000倍!?そんなに必要なの!?
ねえ、スモール……。それって、海外でつくられた食料を輸入するのと一緒に、海外の「水」も一緒に輸入しているってことなんじゃないかなあ……。
日本の食料自給率はカロリーベースで40%程度だと言われているから、日本は海外の水に、すごく頼っていることになるよね。
そう考えると、世界で起きている水の問題(まんが第16話「水は当たり前?①」)も、なんだか自分たちの問題のように感じられるね。
気づかないうちに海外の国の水をうばっていたかもしれないんだから。
そうだね。水資源はみんなでわけあうもの。
世界中の人々が、必要な水を、必要なときに利用できるように、ものをつくる過程でつかう水の量を、できるだけ削減したり、再利用したりする取り組みもされているよ。
まずは、海外から輸入している肉や野菜、パンなどが、どれだけの水を使ってつくられているのか、興味をもって調べてみよう!
【バーチャルウォーター量 を計算 できるサイト】
水不足の問題は、世界中で協力して解決していかなきゃいけないんだね!
みんなも「仮想水計算機」でいろいろ計算してみよう!
構成・文/塚田智恵美
イラスト/奈良裕己