「ヒートアイランド現象」とは、おもに大都市の気温が高くなることをいう。
大都市にはビルや家、工場がびっしりと集まり、車もたくさん走っている。建物や自動車についているエアコンは室内の暑い空気から熱をうばってすずしい風をつくっているんだけど、うばった熱は熱い風として外へはき出している。
また、大都市は道路や広場などもほそうされていて、緑も少ない。ほそうされた道路やコンクリートの建物は太陽の熱をためこみ、気温が下がるはずの夜にこの熱をはき出すので気温は下がらない。
こうしたことが原因となって、都市部の気温が上がってしまうんだ。例えば東京の都心では、まわりの地域とくらべて1年間の平均気温が、3度も高くなることもある。ヒートアイランドは英語で「熱の島」という意味。気温の分布図を等温線で描いたときに、温度の高い都市部の形が丸い島のように見えることからこのように呼ばれるようになった。