アスベストって、何ですか?
アスベストは蛇紋岩や角閃石などの岩石から取り出した繊維状の鉱物で、燃えない繊維として古くから使われてきた。「石綿」ともいわれる。
熱やまさつに強くて、加工しやすいなど、すぐれた性質をもっているため、建築材料や自動車の部品など、さまざまなところで利用されてきたんだ。かつては家の中ではこたつやドライヤーの一部に使われたり、学校の天井などにも、防音や防火の目的で使われていた。
だが、最近になってアスベストが人の体に有害だということがわかったんだ。壊れたり、解体工事などで飛び散ったアスベストは細かい繊維となって空気中をただよい、これをすいこむと肺にとどまる。そして肺がんなどを発症し、死んでしまう人もいる。今、アスベストを使うことは禁止されているけれど、過去に使った建築物などはまだ残っているため、被害はこれからも出てくると考えられている。