北極の空気もよごれていると聞きましたが、本当ですか?(北極かすみ)
北極は寒さがきびしく、人もほとんど住んでいないから、空気や水のよごれとはかかわりがないように感じるが、1970年代の終わりごろから、北極の上空にかすみがかかったようなスモッグが現れるようになった。
これは「北極かすみ」とよばれていて、毎年、春先によく見られる。
北極かすみを調べてみると、その中にはさまざまな種類の有害な化学物質がふくまれていることがわかった。北極にすむシロクマやアザラシなどの動物の体にも、こうした化学物質がたくさんたまっている。北半球の国々からはき出されたよごれた空気や毒のある物質が、風や海流に運ばれて北極にたどりついてしまったんだ。日本からのよごれも、北極かすみの原因になっているといわれている。