日本は国土の約70%を森林が占めていて、その森林面積はほぼ横ばいで減ってはいない。しかし、その一方で、日本は世界最大の木材輸入国でもあるんだ。
日本の林業は人件費や材木の価格が高いため、国内の森林は、あまり利用されないまま放置されている。
日本で使われる建材の約70%、パルプ・チップ用材の約90%、机や家具などに使う合板材の約90%が、東南アジアや南米、北米などから輸入されている。日本の会社が東南アジアなどの森林を切りひらき、森林破壊を起こしていることは世界的な問題にもなっている。ただ、日本に限らず先進国の多くが、同じように開発途上国の森林を破壊している。木材を手に入れるだけでなく、それを運ぶ道をつくるためにさらに木を倒す。またそれ以外にも、森林を破壊したあと地に大きな放牧場やコーヒー、ゴム、たばこ、果実の農園がつくられているが、それらはほとんどが先進国で消費されるためのものだ。こうした流れから日本は今、輸入にたよらず、国内の森林を使うことを求められている。