地球上に多様な生物がいるおかげで、わたしたち人間のくらしも成り立っている。ところが人間の活動のせいで、野生の動物や植物がどんどん減ってきたことから、国際的な取り決めをつくろうということになったんだ。
そこで1973年に、アメリカのワシントンに世界81か国が集まって「絶滅のおそれのある野生動植物の種の国際取り引きに関する条約」というのがつくられた。これが「ワシントン条約」だ。
お金をもうけるために野生動物を生けどりにしたり、殺して毛皮やきばを取ったりする人がいる。ということは、それをほしがって買う人もいるわけだね。
ワシントン条約では、絶滅のおそれのある動植物を、絶滅しそうな危険度に応じてI、II,、IIIの3つのグループに分けている。Iはもっとも絶滅の危険度のあるもので、生きたものはもちろん、毛皮やきばなど体の一部のほか、それを使った加工品の取り引きも禁止している。II、IIIのグループについてもそれぞれ取り引きが規制されている。