今、地球上の陸地がどんどん砂漠に変わっている。それが砂漠化だ。砂漠というと砂だけの土地を思い浮かべるけれど、雨が少なく植物がほとんど生えない土地はすべて砂漠というんだ。
今、世界では毎年6万km2の土地が砂漠化していて、大問題になっている。6万km2とは日本の四国と九州を合わせた広さなんだ。
砂漠化が起こる原因はこうだ。もともと雨が少なくてやせている土地に、無理してたくさんの作物を育てたり、たくさんの家畜を飼ったりすると、土地が植物を育てる力を失う。そして、作物が育たないだけじゃなく、草も生えない土地になってしまう。太陽をさえぎるものがなく日中は40℃以上の高温になり、さらに乾燥する。人びとは生活することができず、ほかの土地へ移動し、移動した先でさらに砂漠化を進めてしまう。
砂漠化がよく知られているのは、アフリカのサハラ砂漠の南側にあるサヘル地方で、干ばつによってたくさんの被害が出た。今も毎年平均5kmずつ砂漠の境界線が南側へ進んでいる。