農薬には、害虫を殺す殺虫剤、雑草を枯らす除草剤、ばいきんを殺す殺菌剤など、いろいろなものがある。その多くは人間にも毒で、まちがって飲むと死んでしまう場合もある。
米や野菜を作るときに使った農薬は、雨で洗い流されたり太陽の光で分解したりするけれど、少し残っている場合もある。こういうわずかな農薬でも健康によいとはいえない。
今は農薬もむかしより有害な成分が少なくなっているが、これまでの危険なイメージから農薬を使わない「無農薬野菜」や「有機野菜」が注目され始めているね。農薬は、田んぼや畑のほか、ゴルフ場などでも使われている。こういうところにまかれた農薬は川や地下水を汚染する。そうすると、魚や動物の体にも農薬がたまる。むかしは今よりもっと毒が強くて、分解しにくい農薬が使われていて、こうした農薬に汚染された餌を食べたために、数が減ってしまったと考えられている鳥や動物もたくさんいるんだ。