農薬や化学肥料を使わないで、おいしく安全な農作物を作る農業のことを「有機農業」という。化学肥料の代わりにたい肥やニワトリのふんなどの有機肥料を使うんだ。
50年くらい前からずっと、日本の農業は化学肥料や農薬をたくさん使い収穫をふやしてきた。ところが、化学肥料ばかりだと土地がやせてしまう。それに、農薬が体によくないこともさかんに言われるようになってきた。そこで、農薬や化学肥料を使わない土づくりを基本にした、むかしながらの有機農業が見直されてきたんだ。
けれども、農薬や化学肥料を使わないといっても、まったく使っていないものは少ないようだ。その年には使わなくても、前の年に使った農薬や化学肥料が土に残っていれば、農作物は影響を受ける。そこで、原則として3年以上、合成農薬や化学肥料を使ってない田畑で、第三者による検査基準にあった栽培をしている農作物だけに「有機JASマーク」を表示するようになったんだ。