歴史的に貴重な遺跡やすばらしい自然環境の残っている土地を、一般の人たちが買い取って、開発や自然破壊から守っていこうという運動を「ナショナルトラスト」という。
1895年にイギリスで始められたのが最初で、絵本「ピーターラビット」の作者として有名なビアトリクス・ポターも、この運動をおしすすめたひとりなんだ。
ナショナルトラストは、その後アメリカ、オーストラリア、ニュージーランド、フランスなど世界各国に広がっていった。日本でも1964年、古都鎌倉を乱開発から守るために、作家の大佛次郎さんが鎌倉市民と立ち上がり、ナショナルトラスト活動を展開したのが始まりで、今では北海道の知床や和歌山県の天神崎、トトロのふるさととして知られる埼玉県の狭山丘陵など、全国各地で、この運動が進められているんだ。