土が汚染されると、植物は枯れてしまうし、田や畑にも被害が出る。そこでできた農産物がいずれ私たちの口に入ると、人間にも悪い影響をもたらしてしまう。また、汚染物質は地下水にまで流れこんでしまうことがあり、やがては海にたどりつく。このようにますます被害は広がっていくんだ。
最近は工場などに汚染物質をそのまま流さないような決まりができたり、処理設備も充実したりしてきた。けれど、土の汚染の問題は、もう汚れてしまっている土をきれいにするのがかんたんではないということだ。むかしはまだ有害物質と思われていなかったものが、長い時間をかけて土にしみこみ、たくさんたまってしまっている土地がある。学校やマンションが立つ土地から汚染物質が見つかるなど、さまざまな問題も起こっている。そのため、むかし工場などがあった場所に新しい建物や施設を建てる場合は、その土をしっかり検査する決まりができた。
最近では東京の築地市場の移転場所になった江東区の土壌汚染が問題になった。