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新型インフルエンザについて調べちゃおう

新型インフルエンザについて調べちゃおう

2008(ねん)12(がつ)例年(れいねん)よりも(はや)いインフルエンザの流行(りゅうこう)発表(はっぴょう)された。この(ふゆ)は、毎年(まいとし)流行(りゅうこう)しているインフルエンザのほかに、これまでのインフルエンザより毒性(どくせい)(つよ)新型(しんがた)インフルエンザの流行(りゅうこう)心配(しんぱい)されている。新型(しんがた)インフルエンザとはどんなものなのか、その発生(はっせい)予防(よぼう)方法(ほうほう)について調(しら)べちゃおう。

インフルエンザはかぜとはちがう

毎年(まいとし)(ふゆ)になると各地(かくち)でインフルエンザが流行(りゅうこう)する。インフルエンザに感染(かんせん)すると、38()以上(いじょう)高熱(こうねつ)頭痛(ずつう)関節痛(かんせつつう)筋肉痛(きんにくつう)などの症状(しょうじょう)()き、(いのち)()とすこともある。インフルエンザというと、かぜの(おも)いもののように(かんが)えている(ひと)(おお)いけど、これは(おお)まちがい。インフルエンザとかぜは、ちがうものなんだ。インフルエンザは、インフルエンザウイルスという、()には()えない微生物(びせいぶつ)体内(たいない)(はい)ることで、さまざまな症状(しょうじょう)()きる。かぜもウイルスが原因(げんいん)だが、ウイルスの種類(しゅるい)がちがう。また、かぜの場合(ばあい)鼻水(はなみず)やくしゃみ、せきなどが()ることが(おお)く、高熱(こうねつ)になるようなことは(すく)なく、インフルエンザに(くら)べると症状(しょうじょう)(かる)い。

インフルエンザウイルス
電子(でんし)顕微鏡(けんびきょう)()たインフルエンザウイルス。
提供(ていきょう)国立(こくりつ)感染症(かんせんしょう)研究所(けんきゅうじょ)

とても危険(きけん)新型(しんがた)インフルエンザウイルス

インフルエンザウイルスには、A(がた)、B(がた)、C(がた)がある。そのうちA(がた)は、世界(せかい)(じゅう)流行(りゅうこう)するおそれのある、とても危険性(きけんせい)(たか)(かた)だ。また、インフルエンザウイルスは、毎年(まいとし)(すこ)しずつ変化(へんか)するので、一度(いちど)かかったからといって、もうかからないということはない。ただ、一度(いちど)かかっていると、(からだ)にインフルエンザウイルスを()()そうとするはたらき(「めんえき」という)ができるため、(おも)症状(しょうじょう)になることが(すく)ない。

インフルエンザのうち、それまでなかったウイルスによって()きるものを新型(しんがた)インフルエンザという。(ひと)新型(しんがた)インフルエンザに(たい)しては、めんえきを()っていないため、症状(しょうじょう)(おも)くなり、世界(せかい)(じゅう)流行(りゅうこう)すると、たくさんの死者(ししゃ)()ることがある。新型(しんがた)インフルエンザは、これまでにも世界的(せかいてき)大流行(だいりゅうこう)したことがある。1918(ねん)のスペインかぜ、1957(ねん)のアジアかぜ、1968(ねん)香港(ほんこん)かぜは、どれも新型(しんがた)インフルエンザで、(とく)にスペインかぜは、世界(せかい)人口(じんこう)が18(おく)(にん)だった当時(とうじ)、5(おく)(にん)以上(いじょう)がかかり、8000(まん)(にん)死亡(しぼう)したといわれている。

(とり)インフルエンザウイルスが新型(しんがた)インフルエンザウイルスに変化(へんか)する

現在(げんざい)流行(りゅうこう)心配(しんぱい)されている新型(しんがた)インフルエンザは、どういうものなのだろう。近年(きんねん)世界(せかい)各地(かくち)(とり)インフルエンザが発生(はっせい)している。(とり)インフルエンザは、(とり)のインフルエンザで、野鳥(やちょう)がかかっても症状(しょうじょう)(かる)いが、ニワトリなどがかかると(おも)症状(しょうじょう)になる。日本(にほん)でも、2004(ねん)1(がつ)以降(いこう)、ニワトリに(とり)インフルエンザが発生(はっせい)し、大量(たいりょう)のニワトリが()んだ。

その原因(げんいん)である(とり)インフルエンザウイルスは、H5N1(がた)というウイルスで、(とり)から(とり)へうつることで(ひろ)がり、(ひと)へはうつらないと(かんが)えられてきた。しかし、1997(ねん)香港(ほんこん)でH5N1(がた)(ひと)にうつったことがわかっている。

インフルエンザウイルスは、生物(せいぶつ)(あいだ)をうつるうちに、性質(せいしつ)変化(へんか)していく。H5N1(がた)ウイルスも、(とり)から(とり)へ、(とり)から(ひと)へうつるように変化(へんか)し、(ひと)から(ひと)簡単(かんたん)にうつるように変化(へんか)するおそれがある。実際(じっさい)、インドネシアなどの東南(とうなん)アジアでは、(ひと)から(ひと)へうつった(れい)報告(ほうこく)されている。(ひと)から(ひと)簡単(かんたん)にうつるようになると、新型(しんがた)インフルエンザとして、世界(せかい)(じゅう)(ひろ)まるおそれが(たか)い。すると、(おも)症状(しょうじょう)になる(ひと)()くなる(ひと)多数(たすう)()ることが予想(よそう)されている。そこで、世界(せかい)各国(かっこく)で、それを(ふせ)ごうとして、対策(たいさく)()てている。

新型インフルエンザが現れるまで
新型(しんがた)インフルエンザが(あらわ)れるまで。新型(しんがた)インフルエンザになると、ヒトからヒトに、簡単(かんたん)にうつるようになる。
新型インフルエンザによる被害の予想
新型(しんがた)インフルエンザによる被害(ひがい)予想(よそう)(スペインかぜ程度(ていど)場合(ばあい)死者(ししゃ))。
オーストラリア・ロウイー研究所(けんきゅうじょ)推計(すいけい)(ロシア、オーストラリア、アフリカはデータなし)。

短時間(たんじかん)世界(せかい)(じゅう)(ひろ)がるおそれ

現在(げんざい)飛行機(ひこうき)などの交通(こうつう)機関(きかん)進歩(しんぽ)により、世界(せかい)(じゅう)が、短時間(たんじかん)移動(いどう)できるようになり、(ひと)(もの)()()もさかんになっている。H5N1(がた)(ひと)から(ひと)簡単(かんたん)にうつるように変化(へんか)したとき、短時間(たんじかん)世界(せかい)(じゅう)(ひろ)がり、日本(にほん)でもたくさんの(ひと)がインフルエンザにかかると(かんが)えられている。新型(しんがた)インフルエンザウイルスを(なお)すためのワクチンは、新型(しんがた)インフルエンザが発生(はっせい)してからしかつくれないため、ワクチンができるまでに半年(はんとし)から1(ねん)はかかってしまう。日本(にほん)厚生労働省(こうせいろうどうしょう)は、新型(しんがた)インフルエンザにより、日本(にほん)人口(じんこう)の4(ぶん)の1にあたる3200(まん)(にん)がかかり、17(まん)(にん)から64(まん)(にん)(ひと)()くなると推測(すいそく)している。

しっかりした予防(よぼう)大切(たいせつ)

新型(しんがた)インフルエンザを(ふせ)ぐには、どのような対策(たいさく)をとればいいのだろう。大切(たいせつ)なのは、新型(しんがた)インフルエンザにかからないよう、予防(よぼう)すること。通常(つうじょう)、インフルエンザウイルスは、ウイルスを()っている(ひと)のせきやくしゃみなどが空気(くうき)(ちゅう)放出(ほうしゅつ)され、それがほかの(ひと)体内(たいない)にうつる。そこで、(そと)から(かえ)ったら、()あらいやうがいをするとよい。また、(ひと)(おお)(あつ)まる場所(ばしょ)へはできるだけ()かけないこと、また外出(がいしゅつ)する場合(ばあい)は、マスクをすることも効果(こうか)がある。さらに、ふだんからバランスのよい食事(しょくじ)をとることや、すいみんを充分(じゅうぶん)にとって体力(たいりょく)をつけ、ウイルスに(たい)する抵抗力(ていこうりょく)をつけるよう(こころ)がけよう。

新型(しんがた)インフルエンザは、()きるか()きないかではなく、いつ()きるかが問題(もんだい)だとまで()われている。ふだんから健康(けんこう)()をつけ、(そな)えておきたいものだ。

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