どうして人間は死ぬの

人間(にんげん)は平均(へいきん)すると70～80年(ねん)くらい生(い)きますが、細胞(さいぼう)はそんなに長(なが)くは生(い)きられません。 体(からだ)の中(なか)で古(ふる)くなった細胞(さいぼう)は、死(し)んで、おしっこなどにまじって体内(たいない)から出(で)ていきます。 そして、死(し)んだ古(ふる)い細胞(さいぼう)のかわりに新(あたら)しい細胞(さいぼう)が生(う)まれます。 こうして人間(にんげん)の細胞(さいぼう)はいつも少(すこ)しずつ新(あたら)しい細胞(さいぼう)と入(い)れかわっているのです。
ところが、これを何度(なんど)も何度(なんど)もくりかえしていると、同(おな)じ細胞(さいぼう)を作(つく)るときに失敗(しっぱい)することがあるのです。
若(わか)いときはこのような失敗(しっぱい)はほとんどないのですが、年(とし)をとると失敗(しっぱい)が多(おお)くなってきます。 そうしてたくさんできた、できの悪(わる)い細胞(さいぼう)が、体(からだ)のいろいろな部分(ぶぶん)の働(はたら)きを悪(わる)くします。 そして最後(さいご)に死(し)んでしまうのです。 どうして年(とし)をとると失敗(しっぱい)が多(おお)くなるのかは、じつはまだはっきりとわかっていません。
どんな生物(せいぶつ)も、基本的(きほんてき)にはこのような理由(りゆう)で死(し)んでいきます。 いつまでも生(い)きられる生物(せいぶつ)はいないのです。

体(からだ)の大(おお)きさの割(わり)に脳(のう)の大(おお)きい動物(どうぶつ)ほど長命(ちょうめい)だといわれていますが、野生(やせい)動物(どうぶつ)の寿命(じゅみょう)については、あまりくわしく研究(けんきゅう)されていないのでまだわからない部分(ぶぶん)が多(おお)いそうです。