皮膚の中には、弾性繊維とよばれる、ゴムのようにのびちぢみする糸が、たくさん入っています。
この細いゴムのような糸が、皮膚をひっぱっているために、皮膚はいつもピンとしているのです。 とくに赤ちゃんの皮膚がピンとしているのは、赤ちゃんの皮膚の中に、細い弾性繊維が、いろいろな方向にすきまなくあるからです。
ところが、この弾性繊維は、としをとると、だんだんのびちぢみの力が弱くなってきます。 そして最後には、完全にのびちぢみする力を失います。 そうなると、皮膚はたるみ、しわがよってしまいます。 弾性繊維は、一度だめになると、新しく作り直すことはできません。 ですから、としをとって、しわができると、もう二度と元にもどらないのです。
ところで、手のひらにも、たくさんしわがありますが、これは、としをとってできるしわとは別のものです。 これは、手をにぎったり、ひらいたり、何度も何度もおりまげているうちについたおりあとで、運動ひだといわれるものです。