人間が、何歳くらいまで生きられるのか。これは、寿命ということですが、寿命は、いま生まれたばかりの赤ちゃんが、このあと何年生きられるかを計算して出した年数のことです。
正しくは、「0歳児の平均余命」といいます。
この「平均余命」は、アメリカ人の場合はアメリカで、日本人の場合は日本でと、つまり、国ごとに計算されて出されます。日本の0歳児の「平均余命」は、今は、女の人でおよそ82歳、男の人ではおよそ77歳で、これは、どちらも世界一です。つまり、日本人は、平均すると世界一長生きの人間なのです。
ところで、寿命には、この平均余命とは別の点から研究したものもあります。そのひとつが、「限界寿命」とよばれるものです。これは、世界の人を全部いっしょにして研究しています。人間は、いったいどのくらいまで生きられそうか、という点から平均を出したもので、これが、およそ95歳なのだそうです。これから考えると、日本人の平均余命は、あと10年はのびそうだということになります。
それから、もうひとつは、「最大寿命」という考えです。最大寿命は人間全体ではなく、長生きの人間だけにしぼって調査したものです。もし人間が一番長く生きるとしたら、何歳まで生きられるかを予想します。長生きしている人の中で、さらに一番の「長生き」を予想する研究ですから、これが、今回の質問の答えであると考えていいでしょう。そしてその研究結果は、120歳でした。つまり、人間は最長120歳くらいまでは生きられるだろうということなのです。